兵庫県三木市の住宅団地「緑が丘ネオポリス」の一角に、一風変わったビニールハウスがあるのをご存知でしょうか?
その名は**「ココランハウス」**。 大和ハウス工業が手掛ける、ミニ胡蝶蘭(COCOLAN)の栽培拠点です。ここは単なる農場ではなく、最新テクノロジーと人の優しさが融合した、これからの「地域共生のカタチ」が詰まった場所でした。
今回は、思わず誰かに教えたくなる「ココランハウス」の面白い取り組みを3つのポイントでご紹介します。

1. 「水やり10年」をテクノロジーで解決!誰でもプロになれる農業
胡蝶蘭といえば、育てるのが非常に難しい「高嶺の花」。しかし、ココランハウスでは独自の**「大和栽培法」**によって、障がいのある方も含め、誰もがプロの品質で育てられる仕組みを整えています。
- 多段式&人工光栽培: LEDライトと空調管理により、狭いスペースでも1年中安定した生産が可能に。
- 底面灌水(ていめんかんすい): 1鉢ずつ水やりをするのではなく、棚ごとに給水。重い水作業から解放され、作業負担が劇的に軽減されました。
「技術の力で、難しいことを簡単にする」——。これにより、誰もが等しく仕事に参加できる環境が生まれています。
2. 徹底的な「もったいない」精神。ロスフラワーを出さない循環システム
お花の世界では、出荷基準に満たない「ロスフラワー」が大きな課題です。ココランハウスが素晴らしいのは、お花を**「命」として最後まで使い切るサイクル**を構築している点です。
- 花芽が和紙に: 栽培過程で間引いた花芽は、なんと「和紙」の原料に。温かみのあるメッセージカードとして生まれ変わります。
- お土産やしおりへ: 出荷できなかったお花は、押し花にして「しおり」にしたり、切り花として地域の方へ。
- 再チャレンジ: 咲かなかった苗も、一度ハウスに戻してもう一度花を咲かせるチャンスを作っています。
3. 「壁」のない場所。徹底したユニバーサルデザイン
施設の設計は、ユニバーサルデザインのプロ「ミライロ」が監修。驚くほど細やかな配慮がなされています。
- フルフラットな空間: 出入り口から作業スペース、トイレに至るまで段差が一切ありません。
- 直感的なピクトグラム: 文字だけでなく、イラストで役割がひと目で分かるサイン。
- 癒しのオフィス「ココランベース」: 地元の杉や檜をふんだんに使った事務所は、地域の方や学生との交流の場にもなっています。
結びに:幸福が飛んでくる、地域の拠点として
胡蝶蘭の花言葉は**「幸福が飛んでくる」**。
ココランハウスは、お花を育てる場所であると同時に、地域の人、学生、障がいのある方が混ざり合い、新しい繋がりを生み出す「幸せの拠点」でした。
月に1回開催される「らんらんマルシェ」では、実際にこのお花を手に取ることもできます。三木市から始まったこの優しい循環が、これから全国に広がっていくのが楽しみでなりません。
