「ふいご祭り」の歴史や、雪の中の古い駅舎を振り返っているうちに、ふと一つの疑問が湧いてきました。
三木が誇る**「三木金物」**。 よく「伝統的工芸品」という言葉を耳にしますが、実はこれ、法律で厳しく決められた「称号」のようなものだとご存知でしたか?
今回は、私たちが普段何気なく使っている三木の道具たちの「凄さの理由」をリサーチしてみました!
―― 「伝統的工芸品」と名乗るための5つのハードル
経済産業大臣から「伝統的工芸品」として指定を受けるには、実はこんなに厳しい5つの条件をすべてクリアしなければならないんです。
- 暮らしに根ざしていること (主として日常生活で使われるもの)
- 人の手で作られていること (製造過程の主要部分が手工業的)
- 100年以上の歴史がある技法であること (伝統的な技術・技法による製造)
- 昔ながらの素材を使っていること (伝統的な原材料が主役)
- 地域のみんなで作っていること (一定の地域で、一定以上の製造者が従事)
これらすべてを満たし、法律(伝産法)に基づいて認められたものだけが、あの**「伝統証紙(伝産マーク)」**を貼ることを許されます。
―― 三木が誇る「指定品目」たち
兵庫県内には、丹波立杭焼や豊岡杞柳細工など素晴らしい工芸品がたくさんありますが、三木市はまさに「金物のまち」。
最新のデータを見ても、**「三木金物」**は昭和51年に指定を受けて以来、日本のものづくりを代表する存在として輝き続けています。
指定品目:三木金物(鉋、鑿、鋸、鏝、小刀)

あの鋭い切れ味や、手に馴染む道具の感触。 それらは、ただの「古い道具」ではなく、国が認めた「日本の宝」としての厳しい条件をクリアし続けてきた証なんですね。
むすび
12月7日の「ふいご祭り」で披露された古式鍛錬も、まさにこの「伝統的工芸品」を守り、伝えていくための大切な儀式です。 歴史ある駅舎が姿を消しても、その地で育まれた「技」と「魂」は今もこうして生き続けています。
今年の冬は、三木が誇る「本物の道具」に触れて、その熱を感じてみませんか?
……さて、一言で「三木金物」と言っても、その世界は驚くほど奥が深いものです。 実は、国から指定を受けている品目の中には、三木を代表する**「五つの道具」**があります。
- 鉋(かんな):木の肌を絹のように美しく仕上げる
- 鑿(のみ):精密な木工の要、鋭い切れ味の極致
- 鋸(のこぎり):引きの軽さと正確さを両立させた匠の技
- 鏝(こて):左官職人の手となり、壁を芸術に変える
- 小刀(こがたな):繊細な表現を可能にする、指先の延長
「どうして三木のこれらは、他と違うのか?」
次回からは、この五つの道具それぞれにスポットを当てて、その歴史や職人のこだわりを一つずつ紐解いていきたいと思います。
知れば知るほど、あなたの手元にある道具が愛おしくなるはず。 「三木金物・深掘りシリーズ」、どうぞお楽しみに!
参考リサーチ元: 経済産業省「伝統的工芸品産業」ページ
