「写真が教えてくれる、三木の“今”。」
フォトコンテスト入賞作品から、この街を観光とサイクリングの視点で読み解いていくシリーズ。
3枚目。
■ この一枚

銀賞作品
「勇壮、多重飛越」|斎寺 義則
撮影日:2025年10月2日
三木ホースランドパークで行われた
国スポ・障スポ2025でのワンシーン。
障害を飛び越え、前足が着地する直前。
その一瞬を切り抜いた写真。
■ この写真から感じたこと
まず感じるのは、“張りつめた静けさ”。
大きな動きの中にある、ほんの一瞬の無音。
空気が止まったような感覚。
でも実際には、ものすごいスピードと力が動いている。
そのギャップが、この写真の緊張感を生んでいる。
■ 撮影の視点から見るこの一枚
この写真は、かなり精度の高い一瞬を捉えている。
馬の前足が着地する直前。
最もバランスが問われるタイミング。
選手の表情は、口を大きく開けている。
それが焦りなのか、驚きなのかは分からない。
一方で、馬の目はとても冷静に見える。
この対比が、ただの競技写真ではなく、
人と馬の関係性そのものを浮かび上がらせている。
さらに技術的にも見どころがある。
馬の尻尾を見ると、ほとんどブレがない。
これはかなり速いシャッタースピードで撮影されている証拠。
動きを止めながらも、
その直前直後の“流れ”を感じさせる絶妙なタイミング。
構図も安定している。
障害物を正面から捉え、
水平・垂直がしっかり取られていることで、
画面全体に安心感がある。
その中で、白馬の尻尾の背景に
偶然のように入る緑の木々。
このコントラストが、
写真としての完成度をさらに引き上げている。
■ もう一歩踏み込んで見ると
この一枚は、“コントロール”の写真だと思う。
スピード、重力、タイミング。
すべてがシビアに噛み合わないと成立しない競技。
その中で、人は全力で制御しようとし、
馬は本能と訓練の中で応答する。
完全にはコントロールできないものを、
それでも合わせにいく関係性。
その緊張が、この一瞬に現れている。
おそらく三脚を立てて構図を作り、静かに競技を見守りながらそのチャンスを
待っていたのではないでしょうか。
■ 三木と馬術というフィールド
三木ホースランドパークは、
西日本における馬術の拠点。
全日本総合馬術大会や障害馬術、馬場馬術など、
国内トップレベルの競技が行われる場所。
東日本の拠点である
御殿場市馬術・スポーツセンターと並び、
日本の馬術競技を支える重要なフィールドのひとつ。
つまりこの写真は、
日常の風景ではなく、全国レベルの舞台の一瞬でもある。
■ 観光目線で見ると
三木の観光というと自然や日常風景が注目されがちだけど、
こうした“競技の現場”もひとつの魅力。
タイミングが合えば、
トップレベルの競技を間近で見ることができる。
それは、観光地巡りとはまた違う、
リアルな緊張感に触れる体験。
■ サイクリング目線で見ると
ホースランドパーク周辺は、
緩やかなアップダウンと広がりのある景色で走りやすいエリア。
ライドの途中でこういう場所に立ち寄って、
少し足を止めて競技を見る。
“走る”と“観る”がつながるのも、この街の面白さ。
■ 写真とライドの共通点
#01は“時間”、#02は“熱量”。
そしてこの一枚は“精度”。
どちらも、一瞬の判断がすべてを決める。
走っているときのライン取りやペース配分も、
実は似たような感覚がある。
その一瞬をどう通過するか。
この写真は、その“極限の一瞬”を教えてくれる。
■ 現地情報
場所:三木ホースランドパーク
所在地:〒673-0435 兵庫県三木市別所町高木
国スポ・障スポ2025 会場
各種馬術競技(障害馬術・馬場馬術など)開催地
西日本における馬術の拠点として、
全日本レベルの大会や公認競技会が行われるフィールド。
■ みきぺだる的に
ここは、ただ通り過ぎる場所じゃなくていい。
少し立ち止まって、
こういう緊張感のある空間に身を置く。
それだけで、ライドの質が少し変わる気がする。
2024年のホースランドパークで開催された国スポにカメラを持ってサイクリングに行きましたが
本当にいい場所です。サイクリングにもちょうどいいですし自転車置き場もあります、写真も撮りやすいのでおすすめです。
その時の写真は

2025年はサイクリング動画を残していました。
■ 次回へ
次はまた違う角度へ。
三木の中にある、
もう少し日常に近い風景を見ていきます。
